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フォーダムのメンテナンス

(2003.9月)

 

 

フォーダムは、価格も安くモーターのパワーもかなり強力だ。

モーターも大きいし、なんてたってタフだ。

ハンドピースはチャック式なのでリューターポイント類の

2.34mm軸・3mm軸の規格なんて関係ない!

(脱着は、多少面倒だが・・・)

ドリル刃を使用する時だってドリルチャックや

ドリルホルダーなんて買う必要がない!

チャック式だからリューターポイントの軸の太さ

をきにすることなく使用することができる。

(チャック能力:0〜4.0mm)

 

できるかぎり寿命を延ばす為に必要なのが

日頃の消耗品のメンテナンスだ。そんなに頻繁に

メンテナンスをする必要はない。お仕事で毎日

使っている人(使用頻度が高い人)は1年に1回。

趣味で使われている人は2年に1回で構わない。

やらないよりは、やったほうがいい。

是非、この機会にメンテナンスをして欲しい。

 

 

使うのは上の写真のメンテナンスキット。

キット内容は、カーボンブラシ・ワイヤー・グリース。

 

 

フォーダムをご愛用している方はおわかりだと思うが

フォーダムの大きなモーターの出力をこのワイヤーが

回転することによってハンドピースの先端を回転させている。

車で例えるならば、ワイヤーがドライブシャフトの役目をしている。

しかし、車のドライブシャフトと違い、消耗品である。

 

パーツを交換するにあたって注意事項がある。

パーツ交換で寿命を縮めてしまう人の場合

取り付け不良がほとんどだ。以下文章のなかで

赤文字で記載してあるところに注意して読んで欲しい。

 

 

 

 

 

「カーボンブラシの交換」

 

カーボンブラシが減ってくるとモーター音が大きくなったり

回転が不安定になってきたりする。また、モーターの出力

がダウンする。フォーダムのモーターにとってカーボン

ブラシは非常に重要な消耗パーツのひとつである。

 

交換はいたって簡単。

(新品カーボンブラシの交換の場合)

マイナスドライバーで上の写真の矢印のところのキャップを

外す。消耗したカーボンブラシを取り外し、新しいカーボン

ブラシを入れるだけだ。カーボンブラシを入れる方向は関係ない。

文字が記載されているほうが上とか下とかは関係ない。

 

 

いつもと違うモーター音に気が付いた場合、

真っ先にカーボンブラシを疑ってみて欲しい。

なるべく早めに交換するのがベターだろう。

 

 

「カーボンブラシをチェックのみで、取りはずした場合」

(新品と交換しない場合)

右上の使用したカーボンブラシの写真を見てくれ。

カーボンブラシに「アール」がついて減っている。

真っ平に減っていないのがお分かりだろうか?

これは、モーター本体とカーボンブラシが

擦れ合っている証拠でもあるのだ。

同じ方向(はじめからセットされていた位置)に再度、カーボンブラシ

を入れるようにしなければならないが、取り出してみると

どっちがどっちだかわからなくなる。

また、取り外してしまった部品は元通りに

もどらない修理の法則もある(?)。

そこで新品のカーボンブラシの先端が平らであるように

平ヤスリで先端を平らに削ることをお奨めする。

先端を平らにすることによって方向や位置に関係なく再度

セットすることができる。(柔らかいので削り過ぎないよう注意しよう)

 

 

「ワイヤー交換」

 

ワイヤー交換する為には、最初にハンドピースを

はずさなければならない。引っこ抜くだけなので簡単にできる。

 

 

次に、レンチを使い黒いチューブをはずす。

 

チューブをはずすと上の写真のように

ワイヤーがでてくる。黒いチューブをはずしたら

次にマイナスドライバーを使い古いワイヤーを

モーター軸からはずし、新しいワイヤーと交換する。

 

新しいワイヤーを取り付ける際には、古いワイヤーが

留めてあった位置と同じ位置で取り付けるようにする。

古いワイヤーをはずしたら、モーター軸にネジを

締めた跡がついているのでネジ位置を確認する

 

新品のワイヤーを取り付けたら、

付属されているグリースをワイヤー全体に塗る。

あとはチューブをはめ、ハンドピースをはめて終わり。

なんのことはない。誰でもできるはずだ。

たいした作業ではないので、10分もあればできてしまう。

 

気が付いた時でかまわないので、グリースを塗っておく

とワイヤーの寿命が延びる。車でいうとエンジンオイルの

ような存在になる。「たまには油でも注しておくか!」と

いう感覚でかまわないので注油して欲しい。

 

 

 

 

 

「ここは、とっても重要!」

 

上の写真の部分をいい加減にいじくる人が多い。

いい加減にいじくるからトラブルが多い場所でもある。

この部分は「ワイヤーのあそび」の調整するところです。

 

 

ワイヤーの遊びが多すぎたり、少なすぎたりすると

モーター本体とハンドピースにかなりの負担が生じ

破損もしくは短寿命を招く恐れがあります。

 

 

「ワイヤーの遊び」とは、簡単に言うと、

黒チューブの中で、ワイヤーがピンとはっているのか、

ワイヤーがあまりすぎて黒チューブの中で「くの字」

になっているのかということです。

 

 

「ワイヤーのあそび」は多すぎず、少なすぎず

ちょうど良いのが理想です。

 

 

 

「ワイヤーの遊び調整の方法」

ハンドピースは外しておく。

交換ワイヤーの取り付け位置は変えない。

調整するのは、黒チューブのネジ止めする位置。

 

 

専用のモーターハンガー等に吊るしてから調整します。

写真(左)の「段」になっているところが目印です。

写真(右)のように黒チューブ先端が「段」になっている

位置にくればOKです。この位置が黒チューブの

調整位置なので、ここでネジを締め固定する。

 

ワイヤー先端からチューブ先端まで長さが

約20mmになるはずだ!20mm前後になればOKだ。

 

 

購入後一度も調整したことがない人は、ワイヤーが

延びているかも知れないので是非、調整してください。

 

以上の点に注意すれば誰でも簡単にメンテナンスが

できます。是非チャレンジしてください。